『ツルネ -つながりの一射-』 第11話~第13話振り返り特別上映& トークセッションに行ってきました。

ゆるくやっていきたいと思います…改めてよろしくお願いします。。。

 

さて、7月2日(日)に新宿ピカデリーで行われた『ツルネ -つながりの一射-』 第11話~第13話振り返り特別上映& トークセッションに行ってきました。

トークセッションの登壇者は山村卓也さんと湊役の上村祐翔さん。バンダイナムコの長尾さんの司会進行で約45分。上映後トークショーとしては長めで、11~13話の各話を振り返る、みたいな進行でした。山村さんの発言まとめと、個人的所感を書いてみたいと思います。発言はママでなく要約です。

11話

  • (11話の全体のテーマについて聞かれ)二階堂の気持ちの払拭と、静弥が崩れたところを湊が救う、というのを描きたかった。二階堂がやってきたことが辻峰を通して返ってくる。それを描けたのが11話。
  • 3話では湊が崩れたことによって風舞が崩れてしまった。11話では湊によって風舞が立ち直る。
  • 「息合い」とは「場を作ること」だと考えた。それを表現したのが8話から登場する波紋の演出。
  • (二階堂の描写について聞かれ)私怨から仲間がそばにいたことに気づくことができた。二階堂は主人公だな、と感じていた。
  • (トイレのシーンでの二階堂のセリフ)的が腹の幅が同じ、というのは斜面打起しの先生から聞いて、脚本に組み込んだ。的との距離は味方と敵が槍を突き合せた距離だという話も伺った。
  • (トイレのシーンについて)演出の太田さんには「静弥と二階堂、どちらも自分自身が正しいと思っている。何を言われてもそれぞれ引かないようにしてほしい」と伝えた。
  • (二階堂の射について)ハーモニー処理の提案は太田さんから。背景さんからあがってきたときには間の絵が足りてないように感じて、大丈夫かなと思っていたら撮影監督の船本さんが間を足してくれた。

 

ほとんどの話はスタッフコメンタリーでも山村さんが言及していました。トイレのシーンはそれぞれが立っている空間もまったく別々のような演出でしたし、山村さんの意向と太田さんのアイデアがうまく重なったシーンでしたよね。

ハーモニー処理に関して、船本さんが中割のような役割を果たしていたのは驚きました。コメンタリーでも船本さんが「仕上げた」という言葉を使って言及されてましたが、間の絵を入れていたんですね。ちなみにコメンタリーでは、背景担当の一山沙也香さんがハーモニー処理を担当されたという話もありました。

12話

  • ファーストカットは『はじまりの一射』のファーストカットと合わせている。どちらも幼少期の湊に寄ったカット。12話での湊の射は「どういうふうに育ってきて、どう成長してきたか」というのがわかるものにしたかった。
  • 12話は、今思うとよくあんなコンテが描けたな、と思う。カット数も499カットになった。打ち合わせがあるたびにスタッフに謝っていた。
  • 鶴岡音響監督からは11話の段階で「この話数が最終回でいいんじゃない?」と言われ、12話では「これ以上お前はなにするつもりだ?」と言われた。

 

今回のトークセッションでは「瞳の演出」という部分に言及がありませんでしたが、『はじまりの一射』も12話もファーストカットは瞳のブレが印象的なんですよね。アップショットそのものよりも「湊の心が動いた瞬間」という部分で合わせたかったのかな、と感じました。

499カットの話では湊役の上村さんにカット数の多さを驚かれ、「でも500は行ってないですよ!」と話されてた山村さん。立川での原画展に行ったらラストシーンのカット番号が500番台だったのが面白かったです。。。欠番カットがあったといえど、当初は普通に500超えるカット数じゃん…!みたいな。

13話

  • 愁を普通の高校生として描けた。湊と静弥とも距離を縮めることができた話数だった。
  • 波紋の演出はこの話数での砂紋からインスピレーションを得たため。砂紋は背景担当の落合さんが作ってくれた。
  • 制作当初のブレストでは夏祭りのエピソードから大会という流れだったが、1話の矢声で始まり、最終話も矢声で終わらせたかったため、この構成とした。

 

上記内容はコメンタリーでも言及されていました。

愁もそうですけど、13話は永亮も辻峰の同級生組と距離感が近くなった感じがあって、そこが好きです。

 

 

以上。

トークセッションが始まる前に録音録画だけはNGという話だったので、概要まとめるのはありかな、というところで一つ。

山村さんから、振り返り上映のためにSEを録り直したという話もありました。確かに、弓を引く動作の布の擦れや弓がきしむ音が鮮明に聞こえた気がします。

ツルネ関連のイベントは女性参加者が多いのでちょっと尻込みしちゃいましたが、最前列で生山村さんを拝見できたので、行ってよかったなぁと思いました。ただ、最前列かつ端っこだったんで、画面を斜め上に仰ぐ感じだったのがちょっと残念というか、ずっと画面がひし形みたいな形に見えました。

 

 

最後にいろいろなことに配慮した結果めちゃくちゃ端っこから撮影したトークセッションの案内画像を御覧ください。